経営事項審査のW点の改正について

令和5年8月14日以降を審査基準日とする経営事項審査の申請から次の2点の改正が適用されます。

・キャリアアップシステム(以下、『CCUS』)の活用状況が加点対象になります。

・W点のP点に係る係数が変更されます。

 

1.CCUSの活用状況における加点

 建設工事の担い手の育成・確保に向け、技術労働者等の適正な評価をするために、就業履歴の蓄積のために必要な環境を整備することが必要であることから、加点対象に追加されます。

(1)審査対象工事

 次の①~③を除く審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った建設工事

  ①日本国内以外の工事

  ②建設業法施行令に定める軽微な工事(請負金額が500万円未満の工事等)

  ③災害応急工事(防災協定に基づく契約等により実施された工事等)

(2)該当措置

 次の①~③の全てを実施している場合に加点

  ①CCUS上での現場・契約情報の登録

  ②建設工事に従事する者が直接入力によらない方法(就業履歴データ登録標準API連携認定システムにより、入退場履歴を記録できる措置を実施していること等)でCCUS上に就業履歴を蓄積できる体制の整備

  ③経営事項審査申請時に様式第6号に掲げる誓約書の提出

(3)加点要件

加点要件

評点

審査対象工事のうち、民間工事を含む全ての建設工事で該当措置を実施した場合

15点

審査対象工事のうち、全ての公共工事で該当措置を実施した場合

10点

 ※但し、審査基準日以前1年のうちに、審査対象工事を1件も発注者から直接請け負っていない場合には、加点はされません。

 

2.W点のP点に係る係数の変更

 加点対象の追加に伴い、P点に占めるW点のウェイトが大きく増加することから、各項目間のバランスを維持するために、総合評点値算出に係る係数が変更されます。

現行の係数

1,900/200

改正後の係数

1,750/200

 

 係数変更によるP点への影響は、仮にW点の合計値が100点であった場合は、次のとおりになります。

新規追加されました加点対象による加点がなく、改正後のW点の合計値が同様であった場合には、P点は下がることになります。

 

W点

P点

現行の点数

100点×1,900/200=950点

950点×0.15=142.5点

改正後の点数

100点×1,750/200=875点

875点×0.15=131.25点

点数の差額

△75点

△11.25点