建設業における経営業務の管理責任者の要件が緩和され、平成29年6月30日より適用となりました。
今回の改正のポイントは以下の4つです。
①他業種での経験必要年数が7年から6年に短縮
許可を受けようとする建設業以外の建設業に関する経営業務の管理責任者または準ずる地位での経験については、これまで7年以上が必要とされてきましたが、今回の改正で6年に短縮となりました。
②他業種の執行役員経験の追加
これまで執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経験年数は、許可を受けようとする建設業に限定されていました。今回の改正で、許可を受けようとする建設業以外の建設業についても経営業務の管理責任者としての経験として含めることが認められました。
③補佐経験の一部拡充
これまでの補佐経験の範囲については、業務を執行する社員、取締役又は執行役に次ぐ職制上の地位にある者(法人の場合)とされてきましたが、今回の改正で、組合理事、支店長、営業所長又は支配人に次ぐ職制上の地位にある者としての在職経験も補佐経験として含めることが認められました。
④3種類以上の合算評価の実施
経営業務の管理責任者要件として認められる経験については、許可を受ける業種、他業種、執行役員、補佐経験の4種類があり、経験年数を合算できるのは、これら4種類のうち2種類まででした。今回の改正により、すべての種類について経験年数を合算することができるようになりました。
今回の改正で、副支店長などの補佐経験の年数も経験年数にカウントできるようになったことや他業種経験が1年短縮されたなど、要件が緩和されたことにより他業種の許可取得や経営業務の管理責任者変更(後継者が経営業務の管理責任者に就任など)がしやすくなりました。