~マイナンバーカード持っていますか?~

現在マイナンバーカード(個人番号カード)の利用は、マイナンバーを証明する書類、身分証明書、コンビニなどで住民票・印鑑登録証明書等の公的証明書の発行取得に留まっています。

政府は6月4日,デジタル・ガバメント閣僚会議を開き、マイナンバー制度のメリットを実感できるデジタル社会を早期に実現するため、個人番号カードの普及とマイナンバーの利活用の促進に関する方針を決定しました。

政府方針は、(1)自治体ポイントの活用、(2)個人番号カードの健康保険証利用、(3)個人番号カードの円滑な取得・更新の推進などが柱です。個人番号カードの交付枚数は、6月4日時点で1,705.7万枚です。

◎マイナポータル活用で医療費の領収書保存が不要に!

政府方針のうち、(2)が税務において関係するため今回説明します。

個人番号カードの健康保険証利用として、税務面では医療費控除の簡素化が図られます。令和4年1月からは確定申告手続においてマイナポータルを活用した医療費情報を取得した場合には,その医療費に係る領収書の保存が不要になります。現在は提出は不要になりましたが、領収書を5年間保存する義務があります。

なお、個人番号カードの健康保険証への利用は令和3年3月から本格運用され,令和4年度中に概ね全ての医療機関での導入を目指しています。

このほか、納税手続のデジタル化の推進として、年末調整・確定申告手続に必要な情報(保険料控除証明書、住宅ローン残高証明書、医療費情報、寄附金受領証明書、収入関係情報等)について,マイナポータルを通じて一括入手し、申告書に自動入力できる仕組みが構築されます。こちらは令和2年10月から開始し順次入力情報が拡大されていきます。

制度の充実に伴い、取得申請も増えて来ると考えられますので、まだお持ちで無い方は個人番号カードを取得してみてはいかがでしょうか。