~民泊収入は雑所得?~(2018年5月号)

インターネットの仲介サイトを通じて、個人宅や空き部屋を観光客等へ一時的に貸し出すことで収入を得る「民泊」が、注目されているのはご存知かと思います。

民泊を始めた場合、その所得には給与所得や不動産所得と同じように税金がかかります。今回は「民泊」を始めた場合の所得税の申告についてご説明します。

 

民泊の所得は雑所得?

所得税は、個人の所得を給与所得、不動産所得、譲渡所得など10種類に区分しています。「民泊」と聞くと不動産所得と考える方も多いのではないでしょうか?

国税庁は、民泊の所得については、利用者の安全管理や衛生管理、一定の観光サービスの提供(旅館業のようなもの)などを伴うものとして、不動産所得ではなく「雑所得」であるとしています。

雑所得とは、他の所得区分のどれにも属さない所得をいいますが、最近話題になっている仮想通貨やネットオークションなどの所得も雑所得に区分されます。

 

確定申告は必要?

所得が給与所得のみの方は、勤め先で行われる年末調整で所得税の計算が完結するため、基本的には確定申告をする必要はありません。しかし、民泊のように副業で所得があるときは確定申告が必要になる場合があります。

今まで確定申告の必要がなかったサラリーマンが、個人宅を貸して副業として民泊を始めた場合、民泊による所得(収入-経費)が20万円を超える場合には確定申告が必要になります。また、民泊での所得が20万円以下の場合でも、仮想通貨など他の雑所得と合算して、副業での所得が20万円を超える場合には確定申告をする必要があります。

その他、雑所得が20万円以下の場合でも住民税の申告が必要になるなど、注意しなければならないこともありますので、副業を始めようと考えている方はお気軽にご相談下さい。