~所得税の寡婦(寡夫)控除について~(2017年12月号)

 平成30年度より、所得税の計算で配偶者控除に大きな改正が入る事は、11月号で詳しくご説明した

とおりです。今回は、配偶者控除以外で年末調整において誤りの多い控除である『寡婦(寡婦)控除』

についてご説明します。

寡婦控除・・・控除額27万円

【要件】所得者本人が次の(1)又は(2)に該当する人

(1)次のいずれかに該当する人で、扶養親族又は生計を一にする子のある人

   ① 夫と死別後、婚姻していない人

   ② 夫と離婚後、婚姻していない人

   ③ 夫の生死が明らかでない人

  (2) 上記(1)に掲げる人のほか、次のいずれかに該当する人で、合計所得金額が500万円以下の人

    (給与所得だけの人は、給与収入金額が6,888,889円以下)

   ① 夫と死別後、婚姻していない人

   ② 夫の生死が明らかでない人

【ポイント】離婚の場合は、扶養親族などがいなければ、合計所得金額が500万円以下であっても

         寡婦控除は受けられません。

 

特定寡婦控除・・・控除額40万円

 寡婦のうち、扶養親族である子を有し、かつ、合計所得金額が500万円以下の人

 

寡夫控除・・・控除額27万円

【要件】所得者本人が次の①②又は③のいずれかに該当する人で、生計を一にする子があり、

   かつ、合計所得金額が500万円以下の人

   ① 妻と死別後、婚姻していない人

   ② 妻と離婚後、婚姻していない人

   ③ 妻の生死が明らかでない人

【ポイント】寡夫の場合は、寡婦の場合よりも、要件が厳しくなっています。