2.許可の要件について

建設業の許可を受けるためには以下の5つの要件のすべてを満たしていなければなりません。

経営業務の管理責任者がいること

 『経営業務の管理責任者』と は、建設業の経営業務について総合的に管理し、執行した経験を有する者をいいます。建設業者は工事に関して契約、資金調達、資材購入から工事の適正な施工 管理、労災防止、近隣対策まで行わなければならないため、建設業の経営業務全般について一定の経験がある者が必要であるとされています。

専任技術者がいること

『専任技術者』とは、請負契約の適正な締結や工事の履行を技術面から確保するために、営業所に勤務する者をいいます。そのため、許可を受けようとする業種について一定の資格や経験を有する技術者でなければなりません。

誠実性を有していること

法人又はその役員等が請負契約に関して不正又は不誠実な行為をする恐れがない者をいいます。「不正な行為」とは請負契約の締結又は履行の際の詐欺、脅迫等、法律に違反する行為をいい、「不誠実な行為」とは工事内容、工期等に関する請負契約に違反する行為をいいます。

財産的基礎又は金銭的信用があること

建設業の許可を取得する事により対外的に信用を得ることになりますので、その信用を担保する1つの要素として一定額の財産の有無等が審査されます。

欠格要件等に該当しないこと

以下のいずれかに該当する場合は許可を受けられません。

  1. 許可申請書又は添付書類等の重要事項につき虚偽の記載や記載の欠落があるとき。
  2. 法人の役員等が次のような要件に該当するとき。
    1. 成年被後見人、被保佐人又は破産者で復権を得ない者。
    2. 不正の行為により、許可を取り消されて5年を経過しない者。
    3. 許可の取り消しを免れるために廃業の届出をしてから5年を経過しない者。
    4. 営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者。
    5. 禁錮以上の刑に処せられ、刑の執行の終了等から5年を経過しない者。
    6. 建設業法等の違反による罰金以上の刑に処せられ、刑の執行の終了等から5年を経過しない者。