~中小企業強化税制~(2017年9月号)

★今月のトピックス!~中小企業経営強化税制~

中小企業経営強化税制とは、H29年3月末で廃止された「生産性向上設備投資促進税制」に変わる新制度として、H29年4月1日からスタートした制度です。

対象者がH29年4月1日からH31年3月31日までの間に、中小企業経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、対象となる設備を取得して、指定事業の用に供した場合には、法人税法の即時償却や税額控除を受けることができる制度です。また、要件を満たせば固定資産税(償却資産税)の軽減措置も受けることができます。

 

1.対象者は?

青色申告書を提出する中小企業者等である資本金1億円以下の法人(大規模法人に支配されているものを除く)や個人事業者が、対象となる設備を指定事業に使用した場合が対象です。

 

2.指定事業とは

電気業や銀行業などを除く、中小企業投資促進税制および商業・サービス業・農林水産業活性化税制のそれぞれの対象事業に該当するすべての事業が指定されており、卸売業や小売業、建設業や不動産業など、ほとんどの業種が対象となっています。

 

3.対象設備と要件

対象設備は、生産性向上設備のA類型収益力強化設備のB類型に分かれています。

下記のように、要件や証明書の取得方法が違いますので注意が必要です。

※画像をクリックすると拡大できます

 

※A類型とB類型の両方の要件を満たす設備を取得した場合には、A類型で申請することで、

法人税の税制措置、固定資産税の軽減措置ともに受けることができます。

また、B類型は税理士等の事前確認書や投資計画の策定が必要な分、手間と時間がかかります。

 

 

 

4.経営力向上計画の申請

経営力向上計画を策定し、必要書類(A類型であれば工業会等による証明書、B類型であれば

経済産業局による確認書など)とともに、担当省庁へ申請し、各主務大臣に認定を受ける必要があります。申請(受理)から認定までは30日ほどかかることもあります。

申請書等の書き方については、中小企業庁のホームページに手引が掲載されていますので参考にしてください。

 

5.法人税の税制措置

A類型、B類型ともに税制措置は以下の2つから選択できます。

①即時償却・・・取得価額の全額を設備を取得した事業年度の経費にすることができる

②税額控除・・・取得価額の7%を税額控除(資本金3千万円以下の法人または個人事業者は10%

※税額控除は法人税額の20%が限度です。

 

6.固定資産税(償却資産税)の軽減措置

法人税の税制措置とは別に、固定資産税の軽減措置もあります。特徴は下記のとおりです。

機械装置以外の設備については、対象業種が限定されている地域がありますので、事前に確認しておきましょう。

 

 

7.期限に注意!

法人税の税制措置及び固定資産税の軽減措置を受けるには、経営力向上計画の認定後に設備を取得することが原則ですが、取得後に経営力向上計画を申請する場合には、取得日から60日以内に受理されなければいけません。(認定は受けなくて良い)

申請時に必要な設備の証明書等は発行までに時間がかかる場合があるため、できるだけ原則通り、計画の認定後に設備を取得するほうが安全です。

また、どちらも税務申告時に認定書等の写しを提出するのはもちろんですが、法人税の税制措置の場合には事業年度末、固定資産税の軽減措置の場合には取得した年の12月31日までに経営力向上計画の認定を受ける必要があります。

期限を過ぎてしまった場合には、法人税の税制措置の適用を受けることができません。固定資産税の軽減措置の場合には、設備の取得した翌年以降に認定を受けた場合、減税される年数が2年になってしまいます。

 

上記の法人税の税制措置、固定資産税の減税措置以外にも、政策金融機関の低金利融資、民間金融機関の融資に対する信用保証、債務保証等の金融支援を受けることができます。

中小企業強化税制は、設備投資スケジュールを立ててから取得することが大切です。設備投資前に事前に税理士等にご相談ください。